見えない幽霊をつかまえて、小さな家型のケース(ゴーストハウス)に閉じ込めます。 ケースを振るとカタカタと中に何かがいる音が! そしてつかまえた幽霊をハンカチに入れると、中で動きだし暴れまわります。
ゴーストハウスとゴーストハンカチの2種の仕掛けの道具付き。
ゴーストハウスは巧妙な仕掛けで相手に渡して調べさせることができます。
手順とゴーストハウスの考案:下村
古典マジックといえる「おばけハンカチ」は、たいへん受けがよく、製品としても昔から売れ続けているものでした。 テンヨーでも、なんとか製品化したいというのは長年の思いでしたが、できればそのままの形ではなく、よりインパクトのあるものに、ということで、検討を続けていました。 この場合、「おばけハンカチ」の部分はほぼ完成しており、あまり改良することはできそうにありませんでした。 残るは、他のものとの組み合わせということになります。 最終的に“おばけ”の演出をより強める音のアイデアにだとりつき、「ラトルボックス」と呼ばれるコインマジックに使う道具からヒントを得て、「ゴーストハウス」が完成しました。
ゴーストルーティン 本堂 晃嗣
『ゴーストハウス』の家と『ゴーストペット』を組み合わせて使う楽しい手順です。 まず、『ゴーストハウス』の家(以後、家)を取りだします。 「これは、幽霊探査器といって、幽霊にとりつかれている人が振ると音がするのです。どうぞ、振ってみてください」と言います。 相手は振りますが、仕掛けを知らないので音はしません。 「よかったですね。でも、私が振ると…」仕掛けを操作して音を出します。 「そう、私は幽霊にとりつかれています」と 言います。 「しかし、怖がらないでください。私が幽霊にとりつかれているのは仕方ないことなのです」と 言い、家をポケットにしまって、『ゴーストペット』(以後、箱)を取りだします。 「なぜなら、私はオバケを飼っているからです。見てください。中は空っぽですが、この中にオバケを飼っているんですよ」と 言いながら、仕掛けを操作して箱を空っぽに見せます。 「しかし、このオバケは少々いたずら好きで、人を驚かせるのが好きなのです。見てください」 そして、箱を動かして見せます。立たせて、後は開くところまで見せます。 「ほら、こんな感じです。…あれ?」そして、中の紙を開きます。紙には、「ビックリした?」等と書いておきます。
※なお本堂さんは、さらに2004年のスペシャルマジック『ゴーストパズル』を続けて演じることもあります。その場合は「では、貴方にもこのオバケを見せてあげましょう。このパズルを使います」と言って、バラバラのパズルを取り出し、箱の中のオバケをとりつかせるようなジェスチャーをしたあと、ゴーストパズルの演技をします。 最後に「見てください。このオバケが私のペットです」と、11匹目のオバケを指さして言い、マジックを終わります。
家を使った出現と消失
『ゴーストハウス』には2種類の仕掛けが入っています。 その中の家型の箱だけを使って、コインなどの小さな品物を消してみせる方法が何人かの人から投稿されています。 この道具はラトルボックスというコインを消すための道具と似た構造を持っていて、その機能を利用した使い方は以前からマジックディーラーの間でも行われていました。 まずコインや、パチンコ玉などを箱に入れたように見せ、実際は手に隠します(パーム)。ふたをしたら、仕掛けを使ってカタカタと音をたててみせます。 そのまま箱を相手に渡します。 ふたを開けると入れた物が消えています。 これを出現現象に使う方法もあります。箱の中には何も入れずに、箱よりも大きな鉄球を手に隠し持っておきます。 箱の仕掛けを使って、カタカタと何かが入っている音を出してみせます。 ふたを開けて箱を逆さまにして、中から鉄球が出てきたように見せますが、実際は手から落とします。 箱は相手に渡しても音がしないので、大きな球が中に入っていたように錯覚させることができます。
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