観客と一緒にショーを盛り上げるための実践的演技論
不思議な現象は起きている!なのに「ウケないなぁ」と思ったことはありませんか? まったく失敗せずちゃんとできたのに、ウケない・・・。 ウケてるあの人と同じ手品をしているのに、盛り上がらない・・・。 そんなこと、ありませんか?
•もっとテクニックを磨けばいい! •もっと不思議なことができればいい! •もっとキャラクターを立たせたほうがいい! 「ならば!」とこのようにお考えになったことがあるかもしれません。 しかし、テクニックや不思議さ以外に、大事なコトもあるのです!
大事なのは、目の前に座っているあなたの観客と繋がること。 なぜならショーの成功は、マジシャンがうまく手品をするかどうかではなく、観客がどう反応するかによって決まるからです。
観客とはどういうものなのか。 観客からマジックはどう見えるのか。 いい観客と悪い観客はどう違うのか。 マジックの雰囲気や不思議さを観客と共有するにはどうすればいいのか。 観客と信頼関係を作り、一緒にショーを盛り上げるにはどうすればいいのか。
「気まぐれ」な観客の正体と付き合い方について、本著には20年以上のプロとしてのキャリアをもとにたっぷり考え抜かれた内容が書かれています。 観客とマジックが融合した、そんな演技をしてみたいとは思いませんか?
すべての現象で盛り上がり、ジョークでウケ、想定外のアクシデントで困惑すること無し! 観客への振舞い方、接し方、ショーの準備の仕方、心構えなどといった、全てのエンターテイナーが待ち望んでいた「観客と一緒に盛り上がれるショー」を作るための道しるべがこの本には書かれています!
ショーを盛り上げる最高のパートナーとして、観客と共により魅力的なマジック・ショーを作っていきたい、そんなあなたのための一冊。
プロフィール ゲイ・ユンバーグ。 1952年スウェーデン、ハルムスタッド生まれ。ルンド大学社会科学部卒業。 大学卒業後、水泳のコーチとして活躍。育成した選手全員は全国大会のファイナリストになり、国際大会やオリンピックに出場した選手も数多くいる。 1981年よりマジシャンとしての活動を初め、ファミリー向けのショーから企業イベントまで手がけるようになる。 1985年より世界中のマジック・コンベンションで審査員を務め、2006年からはFISMのコンペティション・マネージャーも担当している。 現在自身で小さなアミューズメントパークを所有・経営している。 マジックショップも経営しており、今ではヨーロッパ最大級の規模を誇り、オリジナルのマジック・グッズやレクチャー・ビデオなどを数多くプロデュースしている。
目次
第一章 はじめに 著者について タイトルについて 一体どういう目的でそのマジックを演じるのか 観客と直接コミュニケーションを図るために 本書の狙い 第二章 観客に焦点を合わせる ミッション・ステートメント 観客の視点で考える 第三章 ホモ・ルーデンス 人は遊ぶ存在である マジックに真剣に取り組もう まるで子供が遊ぶ時のように考えてみよう 自由に滑るスラロームのように遊んでみよう ゲーム要素を見つけよう 観客とのゲームを楽しもう 第四章 観客との約束――受け入れられるために マジシャンとはどのような存在であるべきか マジシャンに対する先入観や偏見について 良い観客と悪い観客 第五章 存在感――演者が醸し出す雰囲気 存在感と人間性の共有について 存在感こそ最も必要とされる素質である パーソナリティの二面性 第六章 ステージ恐怖症を克服する 緊張するということ 好循環を作り出す ステージ恐怖症を克服するための10の方法 第七章 人と人との絆を作り出す 褒めてもらうのではなく、共感してもらう 自分のことを気に入ってもらう 自ら実践してみよう ひそかに試してみよう 観客との関係を深める10の近道 第八章 ステージ・アシスタント なぜ観客に手伝ってもらうのか アシスタントの選び方 アシスタントを適切にコントロールする方法 第九章 クラウド・コントロール ショーの安全を確保する クラウド・コントロールを容易にする4つのポイント 音響と照明について ノン・オーディエンス 座席の配置 第十章 ショーを成功させるために ショーの組み立てを考える時 仕事の申し込みがあった時 会場に入った時 ショーの真っ最中 楽屋に戻った時 演技はより良く出来る 第十一章 ゲームを通して身につけよう 謝辞 あとがき |