ワンコンセプトシリーズの第2弾は、回転系カードマジック!? 回すと挟まる、回すと増える!さあ、みんなでクルクルしよう!
ここがポイント!
ワンコンセプトDVDシリーズ、ご好評をいただきました第1弾「チルチルエース」に引き続きまして、早くも第2弾です! 今回は「クルクルムーブ」。 くるくる回すと何かが起こる…そんなユニークな「野島ワールド」を、ぜひお楽しみください!
何ができるの?
今回は、「クルクルムーブ」という新しい「技法」をご紹介します。
野島伸幸のオリジナル技法ですが、さほど難しいものではありません。 デックの中央付近に、半分ほど突き出して差し込まれたカードを、反対の手で水平方向に回転させるだけです。
…と言うと、「え、それなら知ってるよ?」という方も多いでしょう。 古典的なフラリッシュ技法で、ありますよね? ダブルリフトの後、変化現象を見せる前に、おまじないとして使われたりするもの。 手の中で回すのではなく、デックに差し込んだ状態で「手動で」回すタイプです。 ちょっとしたフラリッシュで、一般的なカードマジシャンの方なら、別段フラリッシュ派の方でなくても恐らくご存知のはず。
もちろん、それを野島が考えたわけではありません。 今回ご紹介するのは、その発展形であり、拡張版。 回すカードを、1枚ではなくパケット、複数枚に増やしてみたらどうか?というアイデアです。
…と聞いても、「枚数を増やしたから、どうだっての?」という反応の方も多いでしょうが… ところがどっこい、複数枚であることの特徴を活かすと、また新たな現象世界がブワッと開けることが発見されたのです。
今回は、その世界に皆様をご案内いたします。 基本となるムーブと、その「応用手順」を併せて解説します。
どんな内容?
■クルクルムーブ
まずは、技法そのものの解説です。 複数枚のカードを重ねてデックに突き出した状態で差し込み、それを水平方向に回します。 1枚で行う古典的方法の発展形とはいえ、単に同じやり方をしても、複数枚では恐らく上手くいきません。 そこに野島独自の工夫があります。 安定して回せるように、保持法と操作を改変しています。 以下に紹介する応用手順の基盤をなすやり方ですので、まずはこの基本を押さえてください。
■クルクルサンドイッチ
2枚のジョーカーをデックの中でクルクル回すと、間に1枚のカードが現れ、それが観客のカードです。 この技法をサンドイッチ現象のカード当てに活用した、シンプルな応用手順です。 サンドイッチ現象のマジックは数あれど、この形は、今まで見たことのないユニークなもの。 回すと間に「現れる」…「出現」とも「引き出した」とも取れる、独特の見た目です。 「回転」という小気味良い動きの中で現象が起こります。 シンプルですが、見ていて、また演じていて心地よいトリックです。
■ダブルクルクルサンドイッチ
上記手順のさらなる発展形といえる手順。 まず、ジョーカーの間に1枚のカードが出現します。 それをまたクルクルと回すだけで、中央のカードが別のカードに変化して現れます。 2枚のカード当てに使っても、またサッカートリック風に「一度失敗して、リカバリーする」と見せても効果的。 回転操作により、挟まれた「最初のカード」は自動的に(?)デックの中に戻っていくのですが… さらに回転させると、今度は別のカードが挟まれているのです。 水平方向に回転させているだけですから、挟まれたカードを入れ替えたりすることは不可能に思えますが… 合理的な方法で、カードをチェンジしています。
■クルクルプロダクション
1枚のエースをクルクルと回すと、回すたびにエースの枚数が増えていき、4枚のエースが揃います。
エースオープナーのクルクル版。 巧妙なアイデアの組み合わせで、1枚から2枚、そして3枚、さらに4枚、と、本当に順次増えていきます。 カードは縦にスプレッドされた形で増えていくため、見た目にわかりやすく、大変ビジュアルな手順となっています。
こんな方にオススメ!
そもそものフラリッシュ的な動き自体が、見たことのない人にとっては大変興味深いもの。 注目を集める効果があります。 「クルクルムーブ」の応用手順では、その注目度の高い「回転」操作の中で、同時に現象が起こるのです。 観客のフォーカスが集中している一点において、ビジュアルな現象が起こるわけですがら、効果的でないわけがありません。
単純なフラリッシュと思われた動き(古典技法)から、ここまで話が広がるとは、思っていませんでした。 ユニークな着眼点、そしてアイデアと工夫が、それを可能にしたのです。 皆様も、ぜひお楽しみくださいませ。
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なお、今回の技法や手順は、すべてレギュラーデック一組のみで演じています。 レギュラーでできる、ノーギミックのカードマジックです。 また、スライハンド(テクニカル)ではありますが、超絶技巧というほど難しいものではございません。 ちょっとした練習により、たいていの方にマスターしていただけるものと思います。
面倒な準備も必要ありませんので、皆様の普段のレパートリーの合間に、好きなように組み込めるでしょう。 「クルクルプロダクション」をオープニングに使って、フォアエースの手順に繋げるなども、良いですね。 今回は、各手順は独立のもので、これらを続けて演じることはあまり想定していませんが… 続けようと思えば、続けられないこともありませんので、やりたい方はご研究ください。
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ちなみに、弊社サイトではこの下に「関連商品」なる項目があります。 何らかの共通点や連関性のある商品を、参考までに併せてご紹介しようということなのですが… 今回、何か類似点のある他のマジックを探しても、これが一向に見当たらないのです。 「似たものが、見つからない」というのは、それだけ、このアイデアが独創的である証。 今までにない、新しいものをお探しの方は、ぜひご覧になってみてくださいませ。
なにより、クルクル回す動作が演じていて楽しい、それが「クルクルムーブ」。 さあ、みんなでクルクルしちゃいましょう!
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