たった一枚のカードを当てるために、そこまでするなんて狂ってる。
これは、あるプロマジシャンがこれから紹介するDVDに収められている作品を見て、言った言葉です。
こんにちは。 A
Study In
Secretsの新沼研です。
とうとう、この日がやってきました。 ASIS四周年を記念し、知る人ぞ知る、あの「Shufflers
EX」シリーズを映像でお届けします。
Shufflers
EXとは
「Labyrinth」「missing」「Crossover」「Fatalism
3.0」の四部作からなるShufflersシリーズに、初回特典で付属していた作品が、「Shufflers EX」です。
各作品との対応は以下の通り。
「Labyrinth」⇒「Lost#21」 「missing」⇒「Distance」
「Crossover」⇒「Lost#22」 「Fatalism 3.0」⇒「M�・bius」
Shufflers
EXは、入手できない状態が長く続いていました。
終了後の特典についてお問い合わせを頂くことは非常に多いのですが、中でも最も多く頂いたのが、「Shufflers EXってもうないんですか?」「Shufflers
EXの再発表の予定はありますか?」という問い合わせです。
オークションサイトでも、初回特典付き「Shufflers」が定価を大きく上回る価格で取引されているのをよく見かけました。
また、今の私自身にとっても「Lost#21」「Distance」「Lost#22」「M�・bius」といったEX四作品は、別の意味でもはや手の届かない作品です。
冒頭のプロマジシャンの言葉ではありませんが、これらEX四作品は、「Shufflers」の魔力に私自身が取り憑かれ、確かに狂ったように模索して作り上げたものでした。
恐らく今後二度と、「Lost#21」「Distance」「Lost#22」「M�・bius」のような作品を創ることはできないでしょう。これらの作品は、私の作品の中でもそれだけ特異な位置を占めており、貴重な存在です。
私にとっても特別な存在であり、長い間入手困難であった「Shufflers EX」ですが、この度、A Study In
Secrets4周年を記念し、DVD作品として新たに創り上げることにいたしました。
もちろんただEXシリーズを収録しただけではありません。
今回の記念作品のために、現在の私自身の感覚で「観客が混ぜる」ことに挑み、最新の作品を「Shufflers
EX」に追加しました。過去のEX作品と合わせてご覧頂くと、その違いをお楽しみ頂けると思います。
さらに各作品について詳細な考察を収めた「Notes」を別冊ブックレットでお付けしました。
ASIS四周年の記念作品に相応しい充実した内容に仕上がっています。
Shufflersの魅力は、レギュラーデックで、難しいテクニックを一切使わずに、初心者であってもプロマジシャンをも驚かせるようなマジックができることです。
まずは見て、思う存分驚いてください。そして、その裏側を知って、もう一度驚いてください。
「え?そこで混ぜちゃうの?」 「え?そんなに混ぜちゃうの?」
「え?これって、あれもあれも無理じゃない?」
マジシャンが見ても、ひっかかるのが「Shufflers」の醍醐味です。
特にEXシリーズは、マジシャンにとって嫌なところで観客に混ぜさせるディープな作品ばかり。
マジックを見て「純粋に不思議」という、懐かしい感覚を味わってください。
Shufflersのもう一つの魅力は、難しいテクニックができない初心者であっても、解説の通り行えば、マジシャンさえも不思議に見えるマジックが演じられる、ということです。
難しいテクニックというよりも、基本的なテクニックさえ不要です。例えば、ダブルリフト、エルムズレイカウント、フォールスシャッフル等、全て不要です。
特にShufflers EXに関して言えば、最初から最後までカードを扱っているのは殆ど観客の手によります。観客がカードを選び、観客がカードを混ぜます。
あなたが行うのは簡単な指示と、絶望的なまでに混ぜられたカードを受け取って、そこからノーヒントでカードを当ててみせることだけです。
DVDには、Shufflers EX
5作品の演技・解説を完全収録。
さらには、「Labyrinth」「missing」「Crossover」「Fatalism
3.0」の演技動画が収録されています。
観客はカットした所のカードを覚え、その後デックを良くシャッフルします。
観客のカードを特定することは全く不可能に見える状況の中、あなたは見事にカードを的中させてみせます。
「観客自身がまずデックをシャッフルし、カードを選ぶ。そしてカードをデックに戻し、最後にまた観客がデックをシャッフルする。マジシャンはデックを受け取り、ノーヒントで観客のカードを探し出す。
」
という不可能設定に対する1つの解を手にすることが出来ます。
「Lost#22」は子供用のマジックの本にも載っているほど、有名かつ古典的な原理をShufflersに応用し、今までに見たこともない使い方をしたマジックに昇華させたものです。
この方法を知ることによって、古典原理の斬新な応用方法を知るとともに、まったく不可能に見える状態での「カード当て」を実現できます。
テーマは”カオス”。
「観客が混ぜる、カードを覚える、再び混ぜる。裏も表も混ぜる。とにかく混ぜて混ぜて混ぜまくる。それでも、観客のカードが当たる。その過程において、マジシャンは一切デックに触れない。ノーヒント。」
裏も表も並びも全てごちゃごちゃ。極限までカオスな不可能状態で、カードを当てる、というこの難題に対する解答に驚いてください。
今回、Shufflers
EXのDVDを作成するに当たって、私にとって最新のShufflers作品を一つ、作り上げました。
ずっと探していた「シンプルかつ不可能性の高いカード当て」の「答え」が見つかりました。
借りたデックで一切の準備なしで演じることが可能です。
シンプルなトリックですが、全ての過程に意味を持たせ、さらに見る者を欺く罠を何重にも仕掛けました。
EX5作品の背景を詳細解説した「Notes」を特製ブックレットで収録。
ASIS作品の代名詞でもある「Notes」。
初回特典時のEXシリーズには、紙面スペースの都合上「Notes」は収録されておりませんでした。
今回、DVD「Shufflers
EX」を作成するに当たって、各作品に対する「Notes」をなんとしても収録したいと思いました。
なぜなら、EXシリーズについては語りたいことが山ほどあるためです。
映像による解説は、手順解説には最適ですが、各作品の底にある狙いや細かいコツを語るには不向きです。
そこで、DVDとは別に、30ページを超える「Notes」を書き下ろしたスペシャルブックレットを作成致しました。
そこでは、映像解説だけでは収めきれない、以下の内容を収録しています。
収録作品の原理を元にした、未発表の応用アイディア。
各作品の着想の背景。 発想の基礎となった関連作品について。
「不可能性」をより高めるための詳細なTips
等々。
Shufflersの世界を心ゆくまで、お楽しみ下さい。
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